大切な事はいつも3つ。 Being Geekをよみました。
Being Geek ―ギークであり続けるためのキャリア戦略
- 作者: Michael Lopp,夏目大
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2011/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近何かとキャリアについて考えさせることが多いので読んでみました。
本書はGeekであり続けながらキャリアを積むための本。
本書の各章はつながっているわけではなく、独立しているのでどこから読んでも
いいという作りになっています。その中でも一番感心したのが、下記の章です。
■第二章 大切なことは3つ
著者はかなり3という数字にこだわっており、3つの事にまとめている事が多い。
当然キャリア開発の重要なことも3点にまとめています。
著者の言うGeekにとってキャリア開発で必要なことは以下の3点。
- 【方向性】自分の開発する製品の技術的な方向性の決定に能動的に関われているか
- 【成長】成長のために自分が何をするべきかわかっているか
- 【成果】期日を守って仕事をしているか、自分に課せられた責任を十分に果たしているか、言葉と行動が一致しているか
この3つができていれば順調なキャリア開発ができていると言えます、逆に言えばどれかができていない場合は少しキャリアを見なおしたほうが良いとも言えます。
■方向性
自分の開発している製品の方向性を決めるのはさほど難しいことではない、と著者は言っています。
自分は何を作っているのかを忘れないようにし、使用するツールなどもそれを踏まえて決めれば良い。予定の通りに動くのかどうか、それが何よりも重要である。
ということでした。コードの方向性を決めるのは開発者自身であり、局所的な部分で方向性を決めていく能力が必要になります。それに対して、製品の全体の方向性を決めるのはマネージャであり、最新の動向を見てどういう方向に持っていくのか決める能力が必要になります。
■成長
本書では「成長しないのは、死んでいるのと同じ」と言い切っています。
ただ学ぶのではなく、戦略的に学んでいく必要があるとのことでした。
成長しているのか確かめるためには下記の3点のチェックをしてみてください。
- 最近なにか失敗をしたか?
- 自分に異議を唱える人が身近にいるか?
- この1週間の間になにか学んだことはあるか?それについて説明できるか?
上の問いのうち、1つでも答えがnoであれば、成長に対して危険信号が出ています。
失敗したかどうか、というのが質問に入っている所が著者の厳しい一面が見えますね。
■成果
評価を得るというのは至極単純。守るべきルールは1つだけで、「自分の言ったことを必ずやる。」というだけです。
できないと思えばNoと言えばいいのです、"できない"というと、評価を下げますが、"できます"と言ってできなければもっと評価を下げます。
■不安感
筆者の最後のセリフもまた印象に残っているので紹介します。
- 成長のためには安心はいいことではない
- 現状に何も問題がないからといってそれが成功につながるとは限らない
- 苦しまなければ何も生まれない
- 人は葛藤から学ぶ。
今の苦しみは成功のために必要なこと、安穏としている暇はないということでした。
■from scratch的感想
個人的なキャリアとしては技術力を磨きつつ、全体的な技術動向を把握して製品開発できる人になりたいという思いはあります。
そのためには技術力は勿論、人脈などの目に見えない資産も作っていく必要があるかと。
効率的に戦略的に学んで行きたいと思います。