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Demystifying webpack2 tree shaking

webpack2 に最近移行しました。

その時の知見とせっかくなので tree shaking が実際に中でやってることを追ってみたので紹介。

webpack2 移行時の注意

基本的にはほぼここに書いてあるとおり。

Migrating from v1 to v2

かいつまんで説明すると、configファイルの書き方がガラッと変わって、 module.loadersmodule.rules になったり、 resolve.root がなくなって resolve.modules に変わったり。この辺の書き換えは割りとすんなりいくはず。

辛いのはpostcss周りのオプションの渡し方辺り。これまではconfigのrootにpostcssプロパティを用意してそこに記述できたが、その記述はできなくなり、 webpack.LoaderOptionsPlugin 経由で渡すか postcss.config.js というファイルを作ってそこに渡す必要がある。どちらでも構わないが、 postcss.config.js で渡す方法が postcss-loader の issue でオススメされていたのでそれを採用することにした。

※コメントで教えてもらったが、 .postcssrc でやる手段もある様子。

また、 ExtractTextWebpack という Plugin がまだ v2 では beta 版という位置づけで、割りとオプションの渡し方周りが定まりきっていないので注意。 ハマったので issue とにらめっこしながらコード読みながら進めるとこのスレで解説されていたのでその通りやると良い。

github.com

webpack2 が出たからと言ってまだローダー周り、プラグイン周りが若干stableじゃないことに注意した上で移行すると良いだろう。

Tree Shakingとは

Rollup が言い始めたのか、出自を辿るとRich Harris が語るRollupの話が出てきた。 要は木を枝刈りするという意味。もうすこしかいつまむと、使っていないライブラリを枝刈りして削り、小さくしてbundleすることを指す。

webpack2 におけるおそらくはメイン機能の1つであり、webpack2 にする人はだいたい tree shaking までやる傾向にある。

webpack2 の Tree Shaking を試すのは簡単で、 babel での module トランスパイルを辞めれば良い。

{
  "presets": [
    "react", 
    ["es2015", {"modules": false}] // modules を false にする。
  ]
}

こうすると webpack2 では import/export 構文をそのまま扱えるようになる。これを使って、 export されてるけど、 import されていないものを見つけて、それだけはbundleしないという方法を取る。

実際にやってみると多少の効果はあり、このような結果になった。

Demystifying webpack2 tree shaking

じゃあ中で何をやってるんだろう、ということで中身を追ってみた*1

webpack2 は実際 export されているファイルはほぼそのまま展開する。ただし、 export されているが、 import されていない関数や変数、クラスに関しては実際には export する時に common js として export しない。

例を挙げる、下記のようなファイルが存在するとする。

// main.js
import { sum } from './math';

sum(1,2);
// math.js

export function sum(a, b){
  return a + b;
}

export function sub(a, b){
  return a - b;
}

export function mul(a, b){
  return a * b;
}

ここで、 webpack2 の変換をかけると下記のようになる。

"use strict";
/* harmony export sum */ 
exports["sum"] = sum;

/* unused harmony export sub */
/* unused harmony export mul */

function sum(a, b) { return a + b };
function sub(a, b) { return a - b };
function mul(a, b) {return a * b};

見てもらうと分かるが、関数はそのまま展開されているのがわかると思う。ただし、 exports オブジェクトには submul といった関数をマッピングしていない。その代わり「コメントでunusedなので export しなかった」というのがわかるようになっている。

このままだと、特にtree shakingの旨味はない。コメントがある分、むしろファイルサイズとしては増える可能性もある。

tree shaking しても何もおきないのかと思うのは時期尚早。ここで production 用のビルドをして、 UglifyJS の力を借りると下記のようになる。

a["sum"] = function(a,b){return a+b};

実は UglifyJS には unused な関数や変数を消してくれる、という機能が備わっている。

GitHub - mishoo/UglifyJS2: JavaScript parser / mangler / compressor / beautifier toolkit

この機能をwebpackは内部的に使うことで tree shaking を実現している、上の例で言うなら、 submul といった関数はそのまま出ていたとしても、結局 exports オブジェクトにマッピングされていないため、参照がなくなり、誰からも使われていない事になる。

これによって UglifyJS2 がunusedなものとして、削ることができるというわけだ。

ちなみに babel の場合、ファイル単位での変換を基本とするため、『export されているが import されていない』という情報を持たずに transpile している。これによって上述したような『この関数や変数だけは common js にマッピングしないでおこう』というような処理ができない。ただし、すごく単純な仕組みなのでいつか実装される可能性もある。

これまでtranspileされてcommonjs になるだけで特に強い意味は無かった ES6 modules 形式での記法だが、このような形で メリットが享受されるようになるなら書いてもいいのかもしれない。

まとめ

  • webpack2 移行の注意
  • Tree Shaking とは
  • Demystifying Webpack2 Tree Shaking

参考

webpack/examples/harmony-unused at master · webpack/webpack · GitHub Tree-shaking with webpack 2 and Babel 6

*1:というのも、実際に削除されてるのか追ってる内にへ~と思う発見があっただけ

ソフトウェア例え話、格言、小噺

2016年になってから色んなソフトウェアエンジニアの人と話してきて、その中で3人から聞いた例え話、格言、小噺が面白かったので、僕の中だけで留めておかずに開放しておく。

息継ぎをするには『まず息を吐く』という例え話

水泳で息継ぎをするなら『まず息を吐きなさい』と教わるらしい。これは息を吐かずにどこかで息を貯めてしまうと、ちゃんと息を吸えないという事を意味してる。息を吐くと苦しくなって顔は絶対に水面に出る。

これと同じことがソフトウェアの学習にも言える。

つまりまずアウトプットする、なんでも良い。作ったものをGitHubに公開するとか、発表するとか、ブログやQiitaに書くとか。ちゃんとアウトプットしたものはフィードバックがあり、そのフィードバックを受ける(PRやissue, 質問, マサカリ etc)、どんどん吐き出していくと吸わないとネタがなくなるので、吸い込むためにまたインプットする。

同じような話として、教えることで勉強するという学習法がある。

自分が誰かに教える役になるというのは実は一定の知識がないとできない。

アウトプットする、という最初の一歩は躊躇しがちかもしれないが、アウトプットすればするほど次のインプットになり、良い効果が得られる。

ちなみにこの例え話は及川卓也さんとの対談で語っていただきました(ちなみに下の記事じゃなくて多分別な記事になるはず)。

logmi.jp

プロジェクトを失敗させる方法

プロジェクトを絶対に失敗させる方法というのが1つある、関係者をひとつにまとめずにバラバラの部屋に分けること。

ソフトウェア開発プロジェクトでも考えると1つの部屋で広い部屋を借りるか複数の狭い部屋を借りて部屋を分けるのとどっちが都合が良いか、というと圧倒的に前者。

まず、一つの部屋にまとまってると直接顔を見てコミュニケーションがしやすい。部屋が分かれてるとそれだけでコミュニケーションコストがかかる。SlackやIRCなどでコミュニケーションはできるとはいえ、やっぱり表情を見ながらホワイトボードに書きながらの話ができるのとは少し違う。

さらに言うと、プロジェクトには『偶発的なコミュニケーション』が重要になる。偶発的なコミュニケーションというのは、たまたま聞こえてきた議論の内容だったり、そのへんに書かれてたホワイトボードの走り書きとかが見えるとか、そういう所から始まる突発的なコミュニケーションの事を指す。

よくタバコ部屋での会話がきっかけで仕事の話が回るとかいう話は出るが、それと少し似ている。要は偶発的なコミュニケーションが起こりやすい環境でトークするというのはきちんとした会議で決まることよりも重要な事がある。

さて、これを振り返ると、この偶発的なコミュニケーションというのは色んな所で実は応用できる。

例えばslackでの分報システムもそうだと思う。リモートというのを逆手に取って敢えて自分が今やってること、詰まってることを積極的に共有する仕組みで、偶発的なコミュニケーションを引き出そうとする。

c16e.com

もう少し話をすすめるとGitHubかなんかのリポジトリもチームやら言語やらで分けるよりもプロジェクトが1つのリポジトリでやった方が偶発的なコミュニケーションが生まれやすい。コードが見えるだけじゃなく、PRも見えるし、issueも見える。

実はgoogleなんかは1つの巨大なリポジトリでプロジェクトを管理してることが多いらしい。

Google の巨大レポジトリとブランチ無し運用 - Kato Kazuyoshi

ちなみにこの小噺はt-wadaさんとお昼を一緒になった時に教えてもらいました。

正しいものを正しく作る

正しさには厳密には2種類ある。 validation verification の2種類。

validation は語源を辿ると、value になる。つまり「価値があるかどうか」という意味。ソフトウェア開発で言うと、何かしらの数字に反映される事がvalidationを満たしていることになる。分かりやすく言えば売上があがる、コストが下がるとか。

verification は語源をたどると、veryになる。veryは「とても」と訳される事が多いが「まさしく」という意味。つまり、「まさしく在るべき姿」であるかどうかという意味。分かりやすく言えばテスト書いてるかどうかとかコードの設計が良いとか、直接的に数字に反映されるようなものじゃなく、プロジェクトとしてあるべき姿になっているかどうか。

どっちの正しさを満たすべきっていう話じゃなくて、両方満たすのが一番正しい。(ただこの手の締め切りを優先させるべきかテストを書いたほうが良いか等の話が出る度にどっちかに振り切った話が多い気がする。実際はどっちかだけ満たしても正しくない。)

確かに両方満たそうとしても実際はなんだかんだで取捨選択を迫られることは多い。もちろんその時はプロジェクトの状況や内容に応じて決めれば良い。繰り返しになるがどっちかを取れば良いというものじゃなくて、両方満たすのが圧倒的に正しい。

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もちろん両方満たすのなんて理想だと思う。ただし、両方満たせないのだとした時に今度はそれを埋められるように研鑽を積むべきだし、チームとしてどうあるべきかを振り返っていく必要がある。要は理想だからといって諦めるんじゃなくて両方満たせるようになろうよ技術者なら。という事を説いていきたい。

ちなみにこの格言は弊社の隣で一緒に開発している。 koichik から教えてもらいました。

来年もよろしくお願いします。皆様。

Exploring Node.js Future というタイトルで jsconf.asia で発表してきました。

このブログ記事は Node.js advent calendar の 4日目の記事です。

qiita.com

いやーギリギリ 12/4 に間に合いました。

というわけで本題。

はじめに

Node.js の日本のコミュニティを3年運営して、色んな所で語ってきた僕だからこそ、 Asia の JavaScript コミュニティに対して語れる話があるんじゃないか、ということで jsconf.asia で Node.js の今後について話してきました。

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jsconf.asia とは

シンガポールで行われる JavaScript のカンファレンスです、 jsconf.asia という名前の通り、 JavaScript カンファレンスの Asia 代表版ですね。 今年で5年目らしいです。

jsconf っていうだけあって、 web 系の話かと思いきや、脳波測定とか、機械学習とか、IoTとかの話ありで、ごちゃまぜ感あって、すごく面白かった。

僕の発表

Node.js の機能の今後の話をしてきました。 Exploring Future Node というタイトルで、Node.jsのアジア代表のつもりで話してきました。

Node.js は今、『コアに色んな便利機能を追加しよう』とか『 cool な機能を増やしていく』ような事は避けていて、 "small core" を表明しています。一方で、 "small core" とはいえ、 Web Application 開発を重要視しております。

これを検討する上で、重要なのが "Web Standard" になります。 Web Standard の機能は追従するという姿勢でやっていて、例えば ECMAScript はもちろん、 国際化標準のECMA-402、ブラウザのAPIを決める WHATWG、 httpだったりネットワークだったりの標準化を決める IETF のやっていることをちゃんと core の中に入れていくという話です。

今回の資料はその現状と今後を見せた感じです。

今後の話で言うと今のところ一番ホットだと僕が思ってるのは、 HTTP/2 と ES Modules interop で、この2つは今後の Web Standard になりうる話題だと思っているので、かなり重点的に話してきました。

発表してきて

まぁやっぱり jsconf.asia 自身はすごく面白いイベントだったので良かった。2015年は NodeConf.EU で発表できて、 2016年は jsconf.asia で発表できたので、来年もどこか海外カンファレンスで発表したいと思います。

#builderscon に参加してついでに発表してきました。

『知らなかったを聞く』というのが builderscon のコンセプトなので、文字通り全く知らない発表ばかり聞いてきました。

参加したのは下記の通り:

  • OSSWindows で動いてこそ楽しい
  • 動け!Golang 〜圧倒的IoTツール開発へようこそ〜
  • Automatic Smile Camera を作った話 - 親バカハックノススメ -
  • Open Beer Serverの理論とその実装
  • C 言語で行う Web フロントエンドプログラミング
  • Highly available and scalable Kubernetes on AWS
  • そろそろプログラマーFPGAを触ってみよう!
  • Docker swarm mode などで作る PaaS モドキとその悲しみ
  • 世の中の困り事はだいたいGoのコード自動生成で解決する
  • Bluetooth キーボードの作りかた

太字は僕の発表

面白かった発表

Open Beer Serverの理論とその実装

さすがの moznion 氏というか、プレゼンに対してのパフォーマンスがもはやエンジニアの域ではない気がしました。作成したビールサーバーの内容もさることながら、要所要所での笑いのポイント、最後のデモンストレーション、質疑応答の立ち居振る舞い全部が最高でした。

ただ発表資料だけではおそらくこの面白さは伝わってこないので、是非興味のある方は直接見に行かれると良いかと思います。

Bluetooth キーボードの作り方

ErgoDox のキーボードの話聞いて、これを作ってみようという風になるのはなんというかすごくエンジニアチックで素晴らしかった。 ほぼこの一言に言いたかったことが集約されてる。

『俺は自分を変えたくない、変わるべきはインタフェース』、この精神は多分最初の mattn さんの話も同じで、 Windows で開発するのはすごく苦労が伴うが、変わるべきはインタフェースだとする発想を発表者二人共持っていたのは面白かった。

builderscon tokyo 2016 で「 Bluetooth キーボードの作りかた」を喋りました | tech - 氾濫原

自分の発表

娘の笑顔を検出してカメラで撮影する IoT の話をしました。

割りと面白かったとかいい話だったとかそういう意見が twitter で見れたので良かったーーー。

発表を通して

全く知らなかった話を聞くのは面白かったけど、聴講者のレベルがまちまちなので、発表者側は誰にでも分かるようにレベルを落とす必要があって、そういう風に初歩の初歩から教えるようになっていない発表は難しそうに感じてしまいました。

FPGAの話は全く門外漢だったけど、デモを中心になってて分かりやすかった。 C言語で Web フロントエンドプログラミングをする話も同様にデモがいくつかあって、分かりやすかったです(Emscriptenは全く知らないというわけじゃなく、実は割りと使ったことあるレベルですが)。結局やりたいことが何なのかを分からせるのにデモより雄弁な仕組みは無いんだなと思いました。

全く知らない人達をちゃんとケアするように発表者はなるべく専門用語を使わずに、デモで分かりやすく、面白おかしく伝えられるとこういうイベントでは良いのかなと思いつつ、自分の発表にももっとデモベースで話せると良かったかなと思いました。

builderscon すごく面白いイベントでした!! 2017 年も行きたい!!!!

リクルートテクノロジーズのフロントエンド開発 2016

前書き

このエントリーは Recruit Engineers Advent Calendar の 1日目の記事です。 www.adventar.org

リクルートテクノロジーズのフロントエンド開発

リクルートテクノロジーズではいくつもの並行するタスクが走っていて、プラットフォーム基盤と呼ばれる基盤技術開発とインフラソリューションと呼ばれるインフラ開発、後はアプリケーション開発支援などのタスクが存在します。

アプリケーション開発支援の中でもウェブフロントエンド開発は目下のところ重要タスクとされており、色んなやり方をトライアルしています。

基本的には、 React Redux Node.js という組み合わせでフロントエンド開発をしています。

主には以前 ubb.jp というイベントで発表したこの資料に記載されている内容でやっていますが、諸々補足します。

リッチなウェブアプリケーションを作るための 7つの原則

以前に書いた下記のような原則をなるべく守るようにしています。

yosuke-furukawa.hatenablog.com

特に気をつけているポイントは以下の点です。

  • サーバーサイドでもクライアントサイドでもレンダリングをする ( Server Side Rendering)
  • ユーザーの入力に迅速に反応する ( Optimistic UI )
  • history を壊さない、特にブラウザバック・フォワードをした時のスクロール位置に注意する (History API / Scroll Middleware)

それぞれ少しずつ補足します。

サーバーサイドでもクライアントサイドでもレンダリングする

所謂サーバーサイドレンダリングと呼ばれるレンダリングを行っています。

構成としては下記のような形です。 f:id:yosuke_furukawa:20161201110714p:plain

Backend に Micro Services 化された API 群があり、 ブラウザのレンダリングをサポートするための層として Backend For Frontend を設置し、そこでサーバーサイドレンダリングなり、 API のアグリゲーションなり、認証なり、ファイルアップロードなり、 WebSocket なりのマルチタレント役を引き受けてやっています。

サーバーサイドレンダリングをするのは主に初期ロードの高速化のためです。実アプリケーションの中では react-router の機能と react の renderToString を使ってレンダリングをしています。ただし、そのままだとアプリケーションによっては性能の問題を引き起こす可能性があるので、チューニングもしています。主なチューニングの内容はこちらの資料が詳しいです。

ユーザーの入力に迅速に反応する

Optimistic UI とも言われますが、入力した内容に対して迅速にリアクションを返して何かが起きてる事をちゃんと伝えるようにしています。

optimstic

Optimistic UI 出典元: Stop Getting In My Way! — Non-blocking UX – Sophie Paxton – Medium

これを実現するにはボタンを押した、フォームから検索した等の状態が変わったタイミングでインジケータなり、プログレスバーなりの情報を出して上げる必要があります。今のところ、このリクエストの元となるイベントが発火してから完了するまでを簡単に実現するためには redux-effects-steps というミドルウェアライブラリを活用しています。

github.com

これ自身はそこまで多機能ではなく、 redux-effects と呼ばれるミドルウェアライブラリを使ってアクションをまとめ上げる機能を提供するものです、これを使ってリクエストの開始、完了、失敗を管理しつつ、開始が始まったらインジケータを表示し、完了したらインジケータを無くすといった処理をシンプルに書けるようにしています。

history を壊さない、特にブラウザバック・フォワードをした時のスクロール位置に注意する (History API / Scroll Middleware)

Single Page Application だと、 ブラウザの戻る・進むをした時にうまく戻れなかったり状態が引き継げないことがあったりします。これ自身はアプリの作りが悪かったりもするのですが、気をつけないと簡単に起こせてしまうので、注意が必要です。

https://cldup.com/c081WZaE8H.gif 戻るボタンを押した時に正しく初期のHTMLがロードされていない例(Githubでコメントを追加て、別なページに行った後、戻ってくるとコメントが消えている例)。 出典元: 【翻訳】リッチなWebアプリケーションのための7つの原則 - from scratch

リクルートテクノロジーズでは、 react-router の history 機能を使いつつ、自分たちでロードのタイミングを調整するために redux-async-loader というライブラリを使っています。

github.com

これ自身は、割と多機能なライブラリで、 react-router から Component が mount された時にアクションを実行させてデータをロードする機能やサーバサイドレンダリングでもアクションを実行する機能などが存在しますが、 react-router-scroll と組み合わせると、戻る・進むを行った時のスクロール制御の機能も提供しています。

import useScroll from 'react-router-scroll';

const RenderWithMiddleware = applyRouterMiddleware(
  useAsyncLoader(),
  useScroll()
);

API仕様 ( Consumer Driven Contract )

API 仕様を定義するのに Consumer Driven Contract を実践しています。 Consumer Driven Contract とは、従来バックエンド (Provider)が決めていた API の仕様をフロントエンド(Consumer)が主導して要求を書く(Contract)ことで API 仕様を決めていくというスタイルの仕様策定方法です。

pact とかのツールが有名ですが、リクルートテクノロジーズの僕の開発では、 agreed というツールで行っています。

github.com

agreed は Mock Server 兼、テストクライアントになっており、 agreed を使って Mock となる振る舞いを決めてサービスを作りつつ、バックエンドはその Mock の内容を確認しながら実装していきます。

最初にクライアント側での要求を書きます。 agreed ではこれを contract と呼んでます。

f:id:yosuke_furukawa:20161201163906p:plain

このファイルは JSON5 や js などで書くことが可能で、 request の形と response の形を決めて、その内容を記述するスタイルです。

f:id:yosuke_furukawa:20161201171715p:plain

次に agreed server を起動させてクライアント側を先行して実装していきます。実装する過程で API の詳細が決まってくると思うので、それを基に agreed の contract ファイルを拡充させていきます。

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最後にagreedをclientとして起動させてバックエンドがその要求(Contract)を満たしているのかを確認することができます。

これを使うとバックエンドの統合テストっぽくも振る舞えるので、少なくともクライアントの要求を満たしているかどうかは確認できます。ただし、これを使ったからといって、 『API 仕様定義のための交渉事が完全になくなる』というわけではありません。あくまで API 仕様を定義するのはバックエンドとフロントエンドの両方です。このフロントエンド側とバックエンド側の議論の叩き台にはなるし、交渉をスムーズにする手助けにはなります。

他に諸々

上記のような技術を使って実際のアプリケーションを構築している真っ最中です。

1つは先日リリースされた Booking Table ですが、 Node 学園祭でも発表があったとおり、 かなりチューニングに気を使って設計されています。 またこれからもリリースされるものはあります。

まだまだフロントエンド開発のためのツールや方法論は足りていないので、絶賛作りながら足りないツールやハックをノウハウとして貯めている所です。アップデートがあったら2017年版をいつか公開します。

Node学園祭2016を開催します。 #nodefest

あと一ヶ月、早いものです。 というわけで、Node学園祭の 2016 を開催します。

nodefest.jp

今回のエントリはNode学園祭内でどういうことをやるのか事前にシェアしておくことで参加者並びに発表者の皆様にスムーズな参加を促すための紹介エントリです。

今回のコンテンツの紹介をします。

今回は2 days!!

今回は2日開催します。土曜と日曜日、土曜日がNodeSchoolを中心としてワークショップ形式のコンテンツです。日曜日がNode学園祭のキーノート形式のコンテンツです。

これまで1dayだけで濃縮させて実施してたんですが、さすがに無理があると思ったので2daysに分けることにしました。

1st day

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まず、初日は dots で開催します。NodeSchoolや NodeDiscussionや CodeAndLearn 等、ワークショップコンテンツが豊富に配置されています。

NodeSchool

NodeSchool は基本的に Node.js 触ったこと無いという方に向けてのチュートリアルです。下記のコンテンツを提供する予定です。

  • javascripting (JavaScriptのワークショップ、変数宣言から関数定義とかifとかforの書き方まで含まれてる初心者向けワークショップ)
  • learnyounode (Node.jsのワークショップ、NodeのAPIであるfsやhttpを使って実際にNode.jsでCLIを作ったりサーバを作る初心者向けワークショップ)
  • how-to-npm (npmのワークショップ、npmのコマンドの使い方と基本的な一連の流れを学べるワークショップ)
  • learnyoureact (tako_blackさんが作った React を学べるworkshop)
  • tower-of-babel (僕が作った ES2015/ES6を学べるworkshop)
  • electronica (僕が作った Electron workshop)

ふつーの javascript ワークショップから npm, babel, react, electron といったコンテンツがチュートリアルとして実施されます。もしかしたら講師の方から新しくワークショップが追加される可能性もあります。

NodeDiscussion

NodeDiscussion は前回と同様、今回来てくれる James Snell, Bradley Meck, Mathius Buus, Yoshua Wuyts, Cheng Zhao, (maybe Douglas Crockford) に対して日本の皆さんからの意見を言う場を提供しています。前回と回答してくれる人が違う分、得られる回答も違うと思います。

James は Node Core Memberであり、いま Node の HTTP2 in core を進めている人でもあります。 Bradley は ES Modules との interop を取ろうとするためのプロポーザルを書いている人物です。 Mathius は Stream Hacker の一人です、さらにたくさんのnpmリポジトリを書いています。 Yoshua は choo というフロントエンドフレームワークを書いている人の一人だし、 Cheng Zhao 氏は、 Electron の作者です(あともしかしたら Douglas Crockford 氏も Discussion に参加してくれるかもしれません(スケジュール次第))。

豪華メンバーで今の Node.js に求めるものが何なのかを検討していく会にできればと思っています。

Paypal/BrainTree Workshop

今回はクレジットカード決済の PayPal から2つワークショップが追加されています。Paypal の使い方から BrainTree っていうサーバにクレジットカード情報を送らずともクライアントだけで決済完結できるためのライブラリの使い方までみっちりと紹介してくれます。

実際お金系の取り扱いはどうしても難しいところでもあるし、うっかりすると致命的な問題を引き起こしてサービス停止する可能性もあるので、これを機に是非学んでみることをおすすめします。

CodeAndLearn

今回のチャレンジングコンテンツの1つです。 CodeAndLearn は実際に node.js のコアリポジトリにコントリビュートしてみるというワークショップになっています。

Node.js のコアリポジトリへのコントリビュートの仕方は以前に記事で紹介しました。

yosuke-furukawa.hatenablog.com

しかしながら、実際にコントリビュートをしてみようと思うとそこのポイントを探すところからが難しく、"はじめの一歩"を踏み出す勇気も必要だと思います。今回の CodeAndLearn はこのはじめの一歩をみんなで学べるようにするためのワークショップです。こちらで「この辺りコントリビュートしやすいよ」的なポイントはまとめておきます。是非この機会にコアにコントリビュートしてみましょう。

LTs on 1st day

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LT 大会も用意しています。初日はどちらかと言うとワークショップを中心としているので、LTもコアなネタは避けて割りと初級から中級者向けのトークを揃えました。

是非参加してください。

2nd day

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2日目は例年通り CyberAgent で開催します。初日と2日目で場所が違うので気をつけてください。初日はdots、2日目はCyberAgent のある mark city で開催します。

nodefest.jp

今回、トーク応募がなんと60通近く来ており、その中からゲスト分を省いた12個のトークを選ばないといけないという状況でした。どのトークも面白そうだったのですが、スタッフ数名からのvoteとトークテーマの偏りを是正しつつ、なるべく新しく話してくれる人にフォーカスを当てる等、色んな気を使いながら選びました。選ばれなかった方は申し訳ありません。

nodefest.jp

特に海外からの応募が多く、全体的に英語セッションが多いので国際カンファレンスのようになっています。もうNode学園祭は日本のローカルミートアップではなくなり、「国際カンファレンス化してきている」というのをひしひしと感じます。

keynotes

さて、どの発表も濃いのですが、今回は Douglas Crockford 氏の基調講演があります。 Douglas Crockford 氏といえば、 The JavaScript Good Parts という本を書いた著者であり、 JSON という今ではほぼデファクトスタンダードになっているフォーマットを広めた人であり、 jslint という Linter の基礎を作った人でもあります。ECMAScript version 4 の仕様に終止符を打った人物でもあります。伝説のような開発者です。

どういう話をするのか、僕にもまだ明かされていません。僕も楽しみです。

他のトークは全て2本のトラックが並列で発表されています。朝から夜までぶっ通しでトークがあって、非常に楽しみです。 どのトークも胸を張ってオススメできます。今回はテーマのバランスを取るつもりでフロント向けのトーク(Vue.js/React/choo/PostCSS)もありますし、Nodeコアなトーク(WebStandard on Node/ES Modules)もあります、Electronなトーク(The Evolution of Electron)もあれば、ハードウェアハック(ファミコンハック&ラジオハック)もあります。サーバーサイド向けには GraphQL や now といったトークもあります。JavaScript のコアなトークもあります。分野の広い Node.js らしく、色んなテーマがごった煮で聞ける良い機会だと思います。

午前中に6本のトーク、午後は基調講演含めて13本のトークがあります。

かなりギュウギュウに詰めてしまったので見る方は大変かもしれませんが、この機会じゃないと見れないトークも多いので是非是非チェックして帰ってください。

LTs on 2nd day

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2日目の LT も用意しております。2日目は初日とは違ってかなりコアな内容のものも増やしました。

懇親会

懇親会ではいつも通りコミュニケーションを中心とした懇親会をします。 いつもの通り、飛び込みLT大歓迎ですし、これを機会に海外ゲストと熱いトークをするのもおすすめです!

是非参加してください!!!

Node Interactive Europe 2016 に参加しました。

Node Interactive Europe とは

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Node.js が Linux Foundation の傘下に入ったのですが、その Linux Foundation の支援を受けて開催される非常に大きなカンファレンスの1つです。アムステルダムで行われました。 とにかく濃い4日間で、今回は Node.js の発表あり、アンカンファレンスあり、Collaborators Meetupありで面白かったです。

First Date (Node Interactive)

初日、カンファレンスにはbreakfast/lunch がついていて、クロワッサンとスムージーがおいしい。

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Node Foundation Opening Talk by Mikeal Rogers

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Node.js のこれまでとこれからを表したまとめ的な話。 Node.js はサーバーだけじゃなくて、フロントエンドにも活用されるようになった( babel, browserify, webpack, gulp etc)

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クライアントアプリケーションを作るためのフレームワークである、 Electron も流行している。

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他にも IoT でも活用されてる ( Johnny Five, NodeBots, NodeCopter, とかのライブラリもそうだし、 tessel, arduino, raspberry PI, edison etc にも対応されてる )

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クラウドサービスだと AWS Lambda , IBM BlueMix , GCP , Microsoft Azure などが API や Microservice 対応として Node.js を採用。

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これまでの Node.js の話が包括的にされていて、かつ今回の Node Interactive Europe で話す各keynoteの先出しになっていて、聴講者の興味を刺激する良いトークだった。

発表者目線だとこんな感じ。 f:id:yosuke_furukawa:20160925204338p:plain

Node.js Core State of the Union by James Snell

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Node.js Core の James、今年の NodeFest ゲストの一人。

Node.js はどんどんコミットされてかなり変更が加わっている、1年前のv4のときと比べると2700以上のコミットがある。 それの 49% はドキュメントやテストやbenchmarkで、より安定に向けて進んでいる。

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benckmark の結果、v4とv6でパフォーマンスは上がっていて、しかも性能は安定している。大幅な落ち込みなどが無いことが分かる。

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今後は Web Standard の方向を目指している。 HTTP/2 の話が eps (enhanced proposal specsといって、coreへの提案仕様) に上がるようになった。

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async-await という新しい非同期処理手法も v8 で実装されている(ただし、Nodeで使える時期は未定)

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ES Modules の話もある。ただし、この問題は根深くていまだ議論中。

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Async-Hook という EventLoop のライフサイクルにおいて、イベントをフックできる仕組みを検討中。これはローレイヤのAPIになる予定。

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V8 の上にVMを検討、V8以外のエンジン(ChakraCore, SpiderMonkey, JSC etc) も載せられるようにするために一旦中間レイヤを置く予定。

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Stream API を native layer でも使えるように新しいnative APIを検討。

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新しく ABI の機能を追加、 native addon を作りやすくするように。

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ElectronとかIoTのようなembed向けに軽量化の提案。

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国際化対応をより改善していく予定、実際にはデータセットを簡単に検索できるようにする

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Debug 用に core dump analytics ができるようにしていく。 Node Report の仕組みを検討中

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Node.js が今取り組んでいること、今後が分かるトーク。面白かった。

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Node Together by Ashley Williams

slide: https://ashleygwilliams.github.io/nodetogether-keynote/#1

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Node Together という inclusivity を向上させるためのカンファレンスについてのトーク。 これまであんまり node に触れてこなかった人たちや、やってみたかったけど CLI とかわかんないし Node の初め方もわからないような人たちに対して、みんなで一緒にやっていこうという道を示すためのカンファレンスが、 NodeTogether 。

NodeTogether

現在、 Node のコアメンバーは基本的に男性で構成されているし、女性が全くいないし、人種もアジア人が少なかったりと偏った状態、本来は色んな人の意見を聞くのが inclusivity の本質なので、これをなるべく是正していきたいとする活動(アファーマティブアクションという)。

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「Node には inclusivity の問題がある」これを一旦全員で問題としてシェアするところから初めたいという考えさせられるテーマ。 日本でも Node Together JP を開きたいという話を最後に Ashley と話したところ、「ぜひやってほしい、支援が欲しかったら言って!」とのことなので実施していこうと思う。

EventLoop, yay by Bert Belder

slide: EventLoop, yay

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EventLoop の話とその詳細について。EventLoop の図は間違いが多く、正確に EventLoop が理解されていることはじつは少ない。 下の図では ThreadPool の中に Network が入っている。 Network は実際には Thread で扱っていない(epoll/kqueue/ etcなので、正確にはスレッドじゃない)

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こっちの図は Non-Blocking Worker という実際には存在しない worker がいたり、 その worker が client に値を返すような事が書いてある

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こっちの図は Event Stack と呼ばれるスタックが存在している。こんな風にイベントを stack に溜めたりしない。

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EventLoop は実際にはそのプラットフォームごとに微妙にやることが違うので、画一的な図にしにくく、抽象的な絵になる。 Bert が書くとしたらこういう感じ。

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Node.js の中ではネットワーク以外にも色んな非同期処理がある、それぞれを統一的に非同期処理として隠蔽するために下の方ではスレッドだったり、kernel操作だったり、シグナルハンドリングで処理をしている。

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Callback/nextTick/Promise も1つのイベントループだけではない、タスク処理をしている。

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ものすごく面白かった。ちょうどタイムリーにもこの前Software Design 2016/10号に似たような話を書いていたのでためになった。

The Road Forward by Tracy Hinds

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Inclusivity の話を再び。ちょっと違った目線から。Node.jsは先程 Inclusivity の問題がある、としていたが、それを実際に解消するにはどうしたらいいか、というトーク。どうやって Welcome な空気を作って沢山の人に contribute してもらうか。

  • アクセスするバリアをなくす
  • バイアスを減らす
  • みんなが安心して contribute できるようにする

というテーマ。二回も Inclusivity トピックが上がるというのはやっぱり課題はあるのだろうし、そこを声高に発言する必要に迫られているのだろう。

Isomorphic JavaScript with React by Azat Mardan

slide: github.com

Reactで Isomorphic JS を作ってみようという話。実際に実務で同じようなことをやってるので、わかりやすかった。

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サーバーサイドレンダリングの問題はまだ良いソリューションはなさそうなので、地道にイベントループを止めない仕組みを検討するか自分でキャッシュ機構を作ったりする必要がありそう。

The CITGM Diaries by Myles Borins

slide: The CITGM Diaries

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Canary In The Gold Mine と呼ばれる、Node.js がCIでやってる smoke test の仕組み、長いのでcitgmと呼ばれる。仕組みとしては CI の中で citgm を動かして、よく使われてそうなライブラリを最新のNode.jsでリリース前にテストできるようにする。

実績も上げていて、実は非常に使い勝手が良いライブラリ。自分でも動かすことができるので、自分達のライブラリでcitgmを動かしてみたいと思ったら下記のようにすれば良い

$ npm install citgm -g
$ citgm <module-name>

Text Mining with Node.js by Philipp Burckhardt

slide: https://eventmobi.com/api/events/13516/documents/download/84cffc82-bf57-4803-b7fe-6fed36d247f1.pdf/as/TextMiningTalk.pdf

Node.jsでテキストマイニング処理をしようとする人の話、Text Mining は機械学習ブームで色んな言語で実証が進んでるけど、やっぱりそこまで Node.js では進んでいない中で、色々ライブラリを構築していくっていう気概を感じる良い話だった。

この辺のライブラリの話だった。

github.com

github.com

Evolving Web Standards in Node.js by James Snell

HTTP2 in Core の話。 Node.js にも HTTP2 を持ってこようという話で、なるべく既存の http/https とのAPI差分を zero に使えるようにする予定とのこと。

HTTP2の HoL Blocking 回避の話や現状で nghttp2 を使って実現する話などの設計が共有されていた。

ただ実際に http2 と http1 で同じAPIを提供しようとすることはできても、その capability が異なるので、それは別途 low level な API も新たに追加する予定、一旦 nghttp2 を普通に使えるようにしたものを下記リポジトリで公開するのでできたらそこにフィードバックとPRがほしいとのこと。

github.com

The Cost Of Logging by Matteo Collina

pino っていうロギングライブラリ、性能が他の bunyan や winston とくらべても速いという事で、性能を売りにしている。

github.com

pino よりも性能を計測するためにボトルネックを調査する方法として 0x と autocannon というライブラリが使われててそっちが面白かった。

0x は flamegraph を簡単に作るライブラリ

www.npmjs.com

autocannon は ab テストみたいにリクエストを送るツール、http pipeline に対応している

www.npmjs.com

Building the Node.js Global Distribution Network by Guillermo Rauch

最近 Guille が作った会社の zeit でやっている now というツールに関してのプレゼン

now はものすごく簡単にクラウド上に自分のサーバーを建てられるサービスで、雑に言えば npm install now -g して now deployment <your_server_code_path> したら後は待つだけでデプロイできる。

ただし、持っているのはコンピューティングリソースだけで、データリソースとしては別な所を借りてくる必要がある。

初日のまとめ

  • Nodeのこれまでとこれからの話がメインに語られてた
  • 他のはライブラリを使ったトークで、ノウハウが多くて面白かった。大体日本と語っている内容は似てても、向こうはちゃんとライブラリのauthorが語るのでちょっと違った雰囲気になる

飲み会で、最近どんなhackyな話題あるの?って聞いてみたら 「Rust いいよ Rust」って言われて割りとみんな新しいものに手を出してる感じが良かった。

Second Date

さて、2日目。この日で Node Interactive Europe としてのカンファレンスは最終日、3日目と4日目はコラボレーターのための日になる。

Bitcoin, Blockchain and Node by Portia Burton

slide:

Bitcoin と Blockchain っていう今丁度盛り上がっている分野のトーク。

特に Blockchain にフォーカスしていて、とりあえずやってみたかったら Etherum っていうプログラマブルに blockchain を使えるプロジェクトがあるからそこから参画していくと良いという紹介だった。

github.com

勉強不足でわからないことが多いので、この分野はもう少し手を動かして学んでいく必要があるなと思った。

Elegantly Produce and Consume Compiled Packages by Benjamin Lupton

slide:

Compiled な Modules を作る時のエレガントな方法というタイトル、実際に今は babel だの TypeScript だのでコンパイルされるライブラリが多い。さらに言えばモジュールを作る時に READMEだけじゃなくて色々本来は必要なファイルもある(CONTRIBUTING.mdとか)

editions というライブラリでその手の問題を解決しようという話だった。

www.npmjs.com

Ambitious Desktop Apps with JavaScript and Electron by Felix Rieseberg

slide:

Slack のエンジニアからの Electron アプリの話。

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Programming for the NES with JS

slide: http://fritzvd.com/talks/node-ie-nes/#1

ファミコンJavaScriptでハックする話。この辺のエントリが元になっている話。

Getting started with NES programming · fritzvd

独特の発表スタイルwそして、マッドサイエンティストな感じのハックですごく面白かった。

Alt-Ctrl: Scream into this Arduino by Rachel White

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Arduino に向かって叫べ!っていうタイトル、熱い。 自動でネコに餌をやる仕組みを作ったりと根っからのハードウェアハッカー。 今回は Node.js で Arduino に向かって叫ぶとLチカするようなデモをしたりといくつかデモでArduinoだったりNodeBotsの面白さをintroductionしてくれた。

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npm v4/v5 by Kat Marchan

npm v4 と v5 の話 by Kat Marchan

npm v3 はもうそろそろリリースされて1歳になる。LTSとして今後はメンテナンスフェーズに移る。次は npm v4。

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npm v4 は v3 のときほど大きな変更はしない予定。10月リリース予定。

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node path の prepend をデフォルトではオフに。 もともと npm v3 は現在の Node の path が勝手に prepend される仕様。オプションで追加できるように修正する予定。

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npm search の復活、 incremental search がcache機能でできるようにする。

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prepublishは install 時も行われる分かりにくい仕様なので、 deprecated その代わりに prepare 用のhookを追加、これが prepublish 相当の動きをする。本当に publish の前で行う prepublishOnly というhookも設置予定。prepublishOnlyは deprecated の prepublish が浸透したら、ゆくゆく名前を prepublish に直す。

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npm v5 は shrinkwrap の改善にフォーカスする。 2017年 first quarter 中を目処に実施する予定。

State of the Union : Express by Doug Wilson

Express の現在のメインメンテナである Doug Wilsonからの今後の Express の話。

Express とは言わずと知れたウェブアプリケーションフレームワーク、 router の仕組みと thin な middleware から成る。

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Express は Node Foundation に incubating project として追加された。長期メンテ保証されるようにコラボレーションの仕組みを作っている。

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Express は内部的に3つの organizationを持つ。

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それぞれの役割はこんな感じ。

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Express v5.0 に向けては下記のようにしていく。

  • Promise をサポートする
  • template engine 改善
  • cookie/querystring 処理の改善
  • route syntax を新しくする
  • よりコアを細分化していく。

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2日目まとめ

  • npm が v4 / v5 のロードマップを見せた
  • Express v5 で Promise が!

これで一旦カンファレンスは終了、 Node v7 あり、 npm v4, v5 あり、他のたくさんのモジュールの解説ありで非常に有意義なイベントだった。

Third Date

ここから先はそこまで語るところはないのでかいつまんで。 三日目は、 contribution のやり方に主眼をおいてみんなでアンカンファレンス形式でトークしつつも、 code and learn っていう実際にコントリビュートをその場でレクチャーする話が面白かった。

libuv v2 talks by saghul

libuv v2 どうするかという話、 saghul, bert belder, bnoordhuis, が一同に介して libuv の話するとか胸熱な感じだった。 f:id:yosuke_furukawa:20160930033732p:plain

libuv v2は既に master branch にマージされていて、新APIやplatform 依存コードの cleanup などが進んでいる。 f:id:yosuke_furukawa:20160930034220p:plain

いまだに libuv のだめな所、主にdocumentationが弱点。 f:id:yosuke_furukawa:20160930034353p:plain

uvbookに書いてある内容を統合しつつ、サンプルを増やす(http clientとか) f:id:yosuke_furukawa:20160930034511p:plain

Multi-thread 改善も進める、スレッドセーフなAPIも追加する f:id:yosuke_furukawa:20160930034637p:plain

TLS サポートもしたいと思っている。 f:id:yosuke_furukawa:20160930034758p:plain

Device 対応 f:id:yosuke_furukawa:20160930034857p:plain

左から Fedor, Ben Noordhuis, Bert Belder, Saghul という libuv allstars f:id:yosuke_furukawa:20160930035016p:plain

Forth Date

最終日は、 Collaborators Meetup をして終了。長い長いカンファレンスだったが、途中にちゃんと面白い手を動かすようなカリキュラムもあって非常に刺激になった。

まさにこんな感じで、みんなで VMの話、 http2の話、inclusivityの話、release 管理の話をディスカッションした。やっぱりというか inclusivity の話が一番盛り上がって、全員で1時間以上トークしてしまった。

inclusivity は答えが無いので、トークしても発散気味になるが、今時点ではこれらの問題点がちゃんと共有されることがいちばん大事なのだろう。

まとめ

アムステルダムで4日間のカンファレンスに出席して、色々と話を聞いてきた。ものすごく面白い話が多くて、特にNode.jsの今後の話ができてよかった。 Node Interactive から Node学園祭に持ってこれるものも多いので、良い所は参考にして新しいコンテンツにしていこうと思う。

特に code-and-learn という Node Core にコントリビュートをしてみようというハンズオンが面白かったので、 Node 学園祭でも実施する予定だ。既に宣言はしてある。

github.com

今回のカンファレンスで得たものをなるべく NodeFest に還元していこうとおもう。